「皆さんとご飯が食べたい」「お話しがしてみたい」そんなご入居者様のAさん(以降Aさん)の言葉をきっかけに、つばさの杜ではスタッフが協力し、みんなで食卓を囲むひとときが生まれました。

体調や身体の状態から、普段はお部屋で過ごされることが多いAさん。それでも「誰かと一緒に過ごす時間を持ちたい」というお気持ちはずっと胸の中にありました。もともと社交的でお話が好きな方で、週に一度のリハビリや口腔体操にも意欲的に参加されています。

そんなAさんの想いに応える形で、ヘルパーと看護師が連携し、Aさんが安心して食堂へ移動できるようサポート。昼食前に皆でおこなっている口腔体操では、いつもより大きな声で取り組まれ、言語聴覚士も驚いていたほどです。

一緒に過ごした他のご入居者様とは「また一緒にご飯食べようね」「お互い病気で大変だけど一緒に頑張ろうね」と励まし合う場面もあり、そばで見守っていたスタッフの目にも、思わず涙が浮かびました。

久しぶりに皆さんと同じ食卓を囲み、賑やかな食事ができたAさんは、部屋に戻ったさい「皆さんと一緒に楽しかった〜」「職員さん以外とお話しするの、久しぶりで楽しかった」と、笑顔を見せてくださいました。

ご病気などでベット上の生活を余儀なくされ、ご家族やスタッフ以外とはなかなか交流の機会が持てない方ですが、スタッフのサポートで“その方らしい時間”を叶えることができました。

ご入居者の皆さまの思いを支え、思いを叶える。私たちの仕事の可能性を改めて感じることができました。

これからも、誰かと笑い合い、語り合う時間が、その方の力になるように。つばさの杜では、日々の暮らしの中に、あたたかな場面をつくり続けていきます。